第8回文学フリマ サークル「close/cross」頒布物詳細
(この記事は当日までトップにおいておきます)
5/10(日)に蒲田Pioで開催される「第8回文学フリマ」http://bunfree.net に参加します。
少女漫画を語る本「Girls' Comic At Our Best!」の新刊を頒布します。
スペース:F-29「close/cross」です。
頒布予定:
★新刊「Girls' Comic At Our Best!」vol.04
特集:麻生みこと『天然素材でいこう。』 目次・詳細はid:sayuk:20090430
A5オンデマンド60ページ/表紙フルカラー/頒価300円
★新刊「ゆゆゆみっくす! preview」
三上小又『ゆゆ式』についての本です。
B6コピー8ページ/頒価100円
☆既刊:vol.03(特集:岩本ナオ)目次はid:sayuk:20081030:p1
☆既刊:vol.02(特集:水城せとな『放課後保健室』)目次はid:sayuk:20080506:p1
☆ミニ無料本:vol.3.5もちょこっとだけ持ってゆきます。id:sayuk:20090123:p1
★野中モモさんの本「少女と少年と大人のための漫画読本2008-2009」に参加しました。
G-38「ぱんトラ」さんに委託されるそうです。詳しい内容は http://lilmag.org/?mode=f8 に。
※今回、会場が秋葉原ではなく蒲田に変わっています。詳しくはhttp://bunfree.net を参照してください。
※取り置きをご希望の方はsayuk090アットマークhotmail.comまでご連絡ください。
(新刊は売り切れることはまずないと思います。既刊はちょっと不明)
基本的にほとんどの時間sayukが売り子をしているので、声をかけていただけるととても嬉しいです。
「少女と少年と大人のための漫画読本2008-2009」
「Lilmag」の店主、野中モモさんによる漫画ガイド本「少女と少年と大人のための漫画読本」が今年も発行されます!
今回もちょこっとだけ参加させていただきました。「2008年のまんがBEST10+2009年の注目作品他」アンケートと、あと2本コラムを書いてます。辻田りり子『笑うかのこ様』についてと、東方系作家の躍進について。(しかし後者は、「幻想郷猟書録」が出た今ちょっと内容少ないかも…)
前号の1.5倍、33人の方が参加されてるそうです。その中にはあの「TLガイド」コンビも! くわしくは http://lilmag.org/?mode=f8 で。
http://lilmag.org/?pid=13603515 で通販予約が始まってます。また、文学フリマでもG-38「ぱんトラ」さんで委託されるそうです。
うちの本ともども、よろしくお願いいたします。
「少女漫画を語る本」で出てくる漫画家名
そういえば1号を出した時に「本誌で出てくる漫画家名リスト」をアップしたんですが(id:sayuk:20071124:p1)、せっかくなので前号までで出てくる漫画家名もリストアップしました。(最新号のは文学フリマ後にアップします)
※あくまで「出てくる」だけなので、深く言及してるかどうかは本誌を見てみてください。(単にあとがきコメントだけの場合も)
Vol.02
水城せとな、鈴木ジュリエッタ、大島弓子、吉野朔実、津田雅美、水人蔦楽、タカハシマコ、草凪みずほ、新井理恵、あとり硅子、江平洋巳、岩本ナオ、小玉ユキ、タアモ、中村明日美子、桑田乃梨子、萩尾望都、高野文子、ヤマシタトモコ、征矢友花
突発ペーパー01(春の文フリで配布)
vol.03
岩本ナオ、衛藤ヒロユキ、ヤマシタトモコ、三嶋くるみ、ジョージ朝倉、宮崎駿、岩館真理子、冨樫義博、高橋留美子、くらもちふさこ、羽山理子、おおばやしみゆき、江平洋巳、小玉ユキ、谷川史子、太刀掛秀子、田渕由美子、陸奥A子、萩尾望都、竹宮惠子、森脇真末味、佐藤史生、萩岩睦美、小椋冬美、いくえみ綾、河原和音、片岡吉乃、小畑友紀、椎名軽穂、内田春菊、吉野朔実、古街キッカ、渥美理絵、よしながふみ、鴨居まさね、逢坂みえこ、草凪みずほ、日渡早紀、川原由美子、葉鳥ビスコ、志村貴子、羽海野チカ、大島弓子、ひうらさとる、遠藤浩輝、鬼頭莫宏、ばらスィー、猫部ねこ、石田拓実、早稲田ちえ、楠本まき、藤谷コマキ、海野つなみ、早坂いあん、東村アキコ、池野恋、一条ゆかり、さくらももこ、矢沢あい、橋本みつる、鈴木ジュリエッタ、高坂りと、中川秀幸、シギサワカヤ、サトーユキエ、岩岡ヒサエ
vol.3.5
征矢友花、菊池久美子、海月志穂子、天野真歩、実森絵理、TONO、名香智子、ひうらさとる、藤田麻貴、しげまつ貴子、水城せとな、恵月ひまわり、相模なつき、芳成かなこ、遠藤さつき、田渕由美子、紡木たく、斉藤倫、ろびこ、岩本ナオ
3号も多いけどやっぱ1号が異常に多かった。
文学フリマ新刊(特集:麻生みこと『天然素材でいこう。』詳細の詳細
前号と同じくもうすこし詳しめに。
★特集:麻生みこと『天然素材でいこう。』
いままで、どうしても最新作家の最新作ばかりを特集していた本誌ですが(それは本誌だけでなく、「この漫画がすごい!」他の漫画特集や、漫画レビューブログにも付いて回る問題ですが)、今号ではちょっと前の長編作品を扱ってみようと最初に決めてました。年明けに本棚の各単行本を読み返して、急上昇してきたのが『天然素材でいこう。』。読み返すたびに新たな発見あり驚嘆あり。もっといろいろな人に読んでもらいたい、と思い今号の特集となりました。
・座談会「天然素材シアター観客席」
(卯月四郎・高柳紫呉・プイ・まちこ・真悠信彦・sayuk)
教室の片隅で雑誌を広げて、みんなで覗き込みながらわいわい言ってたあの感覚を! といつも座談会では思ってるんですが、あまりにわいわい言いすぎてかなりネタバレトークに…。くれぐれも(ネタバレ気にする人は)原作を読んでから!でも内容知ってても面白さに変わりないよ!と自己フォローしてみる。
・『天素』全話レビュー&PickUp!(sayuk)
とりあえず全話レビューをしてみた。1話1話がかけがえのない、緊張感にあふれた連載だったとつくづく思いました。
・文庫2巻10ページ5コマ目のこと。(sayuk)
id:sayuk:20090414:p1 と同じ。↑のレビューから派生したもので、ほんとなら全話この分量で書いてしまってもいいくらい。
・天素的京都観光のススメ(高柳紫呉/紫呉屋総本舗)
『天素』のキャラ名がほぼ京都の地名から取られてるのは作者も言明してるけど、じつはそれもいい加減ではなくちゃんとした意味付けがある!という文章。京都MAP付き。
・わたしはわたしの輪郭に宿る(sayuk)
あいかわももこ『コスメの魔法』、辻田りり子『笑うかのこ様』、そして『天然素材でいこう。』を絡めながら、少女漫画がどのように「ホントのわたし」の外側の「輪郭のわたし」を描いてきたかを探る。ちょっと長めの文。
・理々子ロジック・リリコりりっく(sayuk)
『天素』でも一番人気のキャラクター、北大路理々子について。ほとんど出落ちというかタイトル落ち。
・非恋愛体質でいこう。(高柳紫呉)
同じLaLa系作家、六本木綾・柵原望と比較しつつ、「非恋愛体質」をキーワードに『天素』の恋愛の描かれ方を語るエッセイ。
・世界は女の子3人で廻っている(sayuk)
mixiのコミュニティに「世界は女の子ふたりで廻っている」っていうコミュがあるのですよ。ふたりで廻ってるのと同時に3人でも廻ってるよね、ってのはもちろんPerfumeからの連想もある。
- 作者: 麻生みこと
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2008/01/11
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 44回
- この商品を含むブログ (19件) を見る
その他:
・津田雅美コマ割り研究序説(高柳紫呉)
津田雅美のコマ割りについてはすでに「漫画をめくる冒険」という大きな成果があるが、高柳氏は「ページまたぎ」と「対称性」を軸に分析。図表グラフばりばりな論考です。
eensy-weensy モンスター (1) (花とゆめCOMICS)
- 作者: 津田雅美
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2007/07/05
- メディア: コミック
- 購入: 1人 クリック: 60回
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・「家族」という名の惑星――萩尾望都『スター・レッド』試論(峰尾俊彦/最果て系×××れたセカイ)
『スター・レッド』(わたしが初めて買った少女漫画!)を軸に、萩尾が描く「家族」のイメージについて。それは大地/地球的な「家族」とは全く違うものだと峰尾氏は語る。よくよく考えると、本誌で24年組をまっこうから扱った文章は初めてかも。
- 作者: 萩尾望都
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1995/04/01
- メディア: 文庫
- 購入: 5人 クリック: 40回
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・きのうみた夢、その他の夢 相模なつき『ひとりにしないで』まとめ(sayuk)
わたしのふわふわ髪好きを決定付けた漫画家、相模なつき。90年代初めから「別冊マーガレット」誌ほかで描かれてきた数々の魅力的な短編を、紹介しないのはあまりにもったいない!
- 作者: 相模なつき
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1994/02
- メディア: 新書
- クリック: 2回
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・「幸福」をめぐる諸問題/『愛すべき娘たち』に対する意図的な「誤読」の可能性(高柳紫呉)
よしながふみも、どうしても多くの言葉で語られてきた作家だけど、『愛すべき娘たち』にある恋愛/関係性/幸福観の特異な描かれ方はやっぱり見過ごせない。「少女漫画を語る本」として、ある意味いちばん直球な原稿。
- 作者: よしながふみ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2003/12/19
- メディア: コミック
- 購入: 32人 クリック: 220回
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文学フリマ新刊告知 特集:麻生みこと『天然素材でいこう。』
5/10の「第8回文学フリマ」合わせの新刊、たぶん無事入稿できています。以下詳細。
スペース:F-29 close/cross
少女漫画を語る本
「Girls' Comic At Our Best! vol.04」
★特集:麻生みこと『天然素材でいこう。』
白泉社「LaLaDX」誌で1995〜2002年まで連載された、麻生みことの代表作『天然素材でいこう。』を取り上げます。昨年文庫化もされ、また「MELODY」誌連載の『そこをなんとか』、「good!アフタヌーン」誌連載の「路地恋花」も評判ですが、初長期連載・初単行本の『天素』もぜひ読んでもらいたい作品。本誌がそのきっかけになれば幸いです。
・座談会「天然素材シアター観客席」
(卯月四郎・高柳紫呉・プイ・まちこ・真悠信彦・sayuk)
・『天素』全話レビュー&PickUp!(sayuk)
・文庫2巻10ページ5コマ目のこと。(sayuk) id:sayuk:20090414:p1
・天素的京都観光のススメ(高柳紫呉/紫呉屋総本舗)
・わたしはわたしの輪郭に宿る(sayuk)
・理々子ロジック・リリコりりっく(sayuk)
・非恋愛体質でいこう。(高柳紫呉)
・世界は女の子3人で廻っている(sayuk)
★その他:
今回も、少女漫画をめぐるいろいろな文章を掲載します。
・津田雅美コマ割り研究序説(高柳紫呉)
・「家族」という名の惑星――萩尾望都『スター・レッド』試論(峰尾俊彦/最果て系×××れたセカイ)
・きのうみた夢、その他の夢 相模なつき『ひとりにしないで』まとめ(sayuk)
・「幸福」をめぐる諸問題/『愛すべき娘たち』に対する意図的な「誤読」の可能性(高柳紫呉)
A5オンデマンド60ページ、表紙フルカラー、300円の予定です。
バックナンバーのvol.02(特集:水城せとな『放課後保健室』)id:sayuk:20080506:p1、vol.03(特集:岩本ナオ)id:sayuk:20081109:p1 も持ってゆきます。vol.3.5もちょこっと。
今回、会場が秋葉原ではなく蒲田に変わっています。ご注意ください。(詳しくはhttp://bunfree.net から)
当日はNMTPさんと合体スペースなので、なんか合同で出せればなあと。逆どなりのサークルファイブエムさんもすてきな本を作っています。
sayukは多分ほとんどスペースにいると思いますので、よければお声掛けください。
麻生みこと『天然素材でいこう。』文庫版5巻46ページ15文字目のこと
新刊は鋭意製作中。5/1には告知を出せると思います。
麻生みこと『天然素材でいこう。』についてもういっこ。文庫5巻45-46ページ。幼少期、ひとり泣いていた千津に出会った高雄の回想。
紫陽花に 埋もれて 泣いてた少女
手を差し伸べると 泣き止んで
手に触れると 泣き出した
『天素』中でも屈指のネームだけれど、2行目が「手を差し伸べると」なのに対して3行目、「手を触れると」じゃなくて「手に触れると」だ。頭や肩でなく「手に触れる」ためにはもう1つの条件が必要だ。つまり、2行目と3行目の間に、差し伸べられた手に千津自身が手を差し出した、という動きが挟まっている。(実際、そのコマの絵を見れば明白なことなんだけど)
ただ手を差し伸ばされ、その手にそのまま救われる、千津は(そして『天素』のすべての人物は)そういうありかたは決してしない。わたしたちのつながりは、2つの手が双方向から差し伸ばされてはじめて成立する。