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「ファンタジー」を<たましいの現実>(もとは河合隼雄の言葉だそうですが)とした江國香織の定義を非常に気に入っていて、この定義でファンタジーの最高傑作を選ぶなら迷わず『魔法陣グルグル』(衛藤ヒロユキ)かな、でも『……絶句』(新井素子)もポイント高いなあと迷うわけなんですが、RO(をめぐるものたち)もかなりこの定義を満たしている気がします。そんなことを考えたのは今日読んだ本が『涼宮ハルヒの憂鬱』だったからなんですが、それはともかくこの「現実」という語は "real" と "realize" の両方の解釈ができて、たとえばグルグルならニケが前者でククリが後者なのかなあと。さらにはROの場合はどちらであるのかなと考えてみたりみなかったり。
もう1つファンタジーの定義で気に入ってるものに「世界構築」というのがあるんですが、高校の時ファンタジー好きの友人に「最高傑作」を尋ねたら即座に『伝奇集』(J.L.ボルヘス)と返したのは、こっちの定義でなのだろうなと激しく納得。