ぬいぐるみ

「私たちは大人少女」(村岡清子、青樹社ISBN:479131137X)という、元・現オリーブ少女へのインタビュー集みたいな本を読んでいて、1人目がカエルのぬいぐるみを集めている女性だったのだけれど、その会話を読んで判ったことは、「ぬいぐるみ」はキャラクターグッズと(ずっと同じようなものと思っていたけど)違って、常に自分とは別である「対象」だということ。僕はアランジ・アロンゾの「わるもの」と「しろうさぎ&くろうさぎ」が好きなのだけど、多分前者は感情移入的に、後者は傍観者的(悪く言えば覗き見的)に対しているのだと思う。「ぬいぐるみ」はそれができない。常に他者として、対話の相手として、感情をそそぐ対象として存在する。僕が今までぬいぐるみと暮らしていない理由はそういう欠如かもしれなくて、ぬいぐるみと相対できるひとは人を愛せる人なのだなあと当り前みたいなことを今更に思った。ありゃりゃ。
今日(正確には昨日)読んだもう一冊は古川日出男「アビシニアン」で、明日速攻で「サウンドトラック」を買ってきます。