「ロリヰタ」嶽本野ばら(新潮10月号)

またまた正直に告白すると野ばら作品をちゃんと読むのははじめてなんですが、これがびっくり〜な私小説風作品。それにしても、ロリータファッションとロリコンの確執まではともかく、ロリータファッションとANGEL BLUEBetty's Blueじゃなくて?というキケンな発言が作中に)やメゾピアノ系との微妙な確執とか新潮読者には分かるんだろか。「ガルシアマルケス、ただしお洋服ブランド」みたいなっ!
ついでに「エミリー」も読む。2作目は白馬のかわりにコムデ着た王子様小説、と見せかけてコムデ着れば萌えキャラとフラグ立てられるよ小説、かと思いきやそうでもなかったです。そして3作目ではロリータとオタの確執が! あと個人的な話だけど、僕はイジメとか偏見とかの強い敵対や抑圧に遭ったことが今まで無かったので(そういえば高校卒業する間際になって「○○君に汚染されて少女漫画読んでるんだってね」とか言われた。彼を少女漫画どころかコミケにサークル参加まで至らせたのはすみません自分です)、仮想する弱い抑圧との敵対が未だに自分のなかで燻っているのかもしれない。