「BOMB YOU LIVE」ズボンズ

向井秀徳日記を涙を流しながら読んでいる（ちょっと誇張）自分がリアルタイムでナンバガをちゃんと聴いてない（というか今も全部持ってない）のはズボンズの存在があったからで、ロック者ではなくレイトアノラックゴーズオンな道を選んだ当時の自分には専攻以外の２つのバンドを等価に聴くことが出来なかったのでしょう。
ロックとは何かの問いに「ステージの上でどれだけ高くジャンプできるか」（比喩ではなくそのまま物理的な意味で）と答えたドン・マツオ氏もほんとステキで、ステージの上を敏捷に動きつつ何か呟いたり叫んだりし続ける姿にメロメロだったんですが、マニアなファンはその後ろで黙々とキーボードに向かい続ける（しかもドンの横暴な（褒め言葉）パフォーマンスに引きずられ疲れめいた表情も見える）マッタさんも注目。そういえばナンバガの田渕さんとマッタさんのバンドでの位置を重ねてたのかもなあ。
「ライブ以外はズボンズじゃない」とする極左ファンにとってはこのライブ盤すらも砂漠で水羊羹を渡されるくらいの微妙さだったと思うのだけれど（せめて映像なら良かったのにね）、やはり他のアルバムに比べるとズボンズらしさがあるのは確か。ズボンズのライブってドン・マツオが延々ぐるぐるざくざくぐわんぐわんと音と言葉を連ねつづけてそのまま終わる、「切れ目のない」という感覚が重要だと思うので、いっそライブ盤ではチャプターも無くして欲しかった。