「バースデイ・イブは眠れない」小野不由美(ISBN:4061901834)

やはり個人的な話になるのだけど、少女小説ボーイズラブ文化をそのまま生きてきた人と、僕みたいに傍からちょこちょこと美味しい所を摘み取りしていた人とでは、当り前だけどそれぞれの分野に関する感じ方がかなり異なっているはず(なので↑のような女子話には何か微妙な後ろめたさがある。同じことはファッション・コスメ話にも通ずるのだけどそれ言ってると始まらないので頑張って背伸びしています)。
というのをいちばん感じたのが小野不由美「バースデイ・イブは眠れない」で、前に女性の先輩と小野不由美についての話になった際この本の話題になり、彼女は読んだ時非常に驚いたとこぼした。僕が「少女小説の中で文章が格段に上手い『十二国記』や『悪霊』シリーズと比べちゃうと、デビュー作だけあってめちゃめちゃ文章下手ですからねー。こんな下手な時期があったのかとびっくりしました」と言うと、彼女は困惑ぎみに首を振って、「いや、文章の上手さに驚いたの。あれでも当時のティーンズハートと比べると格段に上手かったのよ……」そんな感じで僕は失恋しそういう思い出があるので、↑みたいな話をする時も自分の中にはなんかこそばゆさというか嘘八百感(造語)が付いて回ってしまうのです。ので気が付くことがあればどんどんツッコミ入れてもらえると幸いです。