「ダンボールボートで海岸」千頭ひなた(すばる11月号)

すばる文学賞受賞作(19歳で金原瑞人の娘じゃない方)が意外に(?)面白かったです。ボク女主人公(又吉栄喜が苦言。それより「ボク」がカタカナの時点で女性だと分かる自分含む一部の人々の方がどうかと思った)のジェンダーがどうとかの話なんですが、まっとうすぎるジェンダー論を語ってる部分より別の所が良かった。文体がですます調から急に語り手がトリップしてだ・である調に変わる所とか、主人公がナチュラル系に見せかけてかなり佐藤ユヤたん系な所とか。