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「純粋!デート倶楽部」石田敦子(ISBN:4785921277、ISBN:478592229X)

例えばある割合のソープ嬢が「フェラはいいけどキスはダメ」ってなってるのは、売買春が恋愛と性愛の分離のように見せかけて実は性愛(身体的コミュニケーション)とセックスの分離でしかないことを表していて、だからやっぱり売春産業が恋愛至上主義を駆逐…

「PARTNER」名香智子(2)「次の機会」

id:sayuk:20030911#p1の続き。 「PARTNER」のいちばんの名台詞は、(文庫版)7巻254Pのこれ。(この後のいくつかの台詞も良くて、多分全編でピークとなるシーンだと思うのだけど) フランツはわたしが右に行くと確信しているのよ でも 左にも行ってみたい …

「PARTNER」名香智子

読み返してるんですがめちゃすごい。ステルヴィアがあと200回くらい続けばこういう話になるんじゃないかと思う。 これ読むと、世の中の少女漫画について語ってる文章の殆どは単に少女漫画経験の貧弱さを露呈しているだけに見えるなあ、みたいな暴言ダイアリ…

「きっと、海を渡る」ヤマモトミワコ(ISBN:4088563247)

石田や東村と同じく「Cookie」誌で活動するヤマモトミワコの作品の面白い所は、1つは2種類のモノローグを使い分けていることとそのそれぞれの「間」で、もう1つは作品内でのHシーンの位置。南研一さんがここの11/2で同様の指摘をしているのだけれど、作…

「のまれちまうぜシュガウェーブ」東村アキコ(YOUNG YOU10月号)/石田拓実

第3次フェミニズムが女性のセクシュアルな欲望についての自己言及を「許可した」ことは、多くにとっては(ちょうど80年代後半に岡崎京子が描いた「資本主義との遭遇」と同様に)戸惑いで、それは(やはり同様に)解放というよりは搾取しうる無防備な状態と…

「雲の上のキスケさん」鴨居まさね/特異点化しない性愛表現

ファウストの話が続いたので元のジェンダー話に戻ります。 id:sayuk:20030904#p2の続きで「雲の上のキスケさん」の性愛表現を調べようと思ったけどちょっと多い。眉子(ヒロイン)が手を弄られる&視られるのが弱くて特に左手の薬指は「直結して」いて、喫茶…

「ハネムーンサラダ」ニ宮ひかる(全5巻)

id:sayuk:20030827#p3あたり読み返していて思い出したのだけど、二宮ひかる「ハネムーンサラダ」のラストの、結婚式すっぽかされた相手と、その場の勢いで結婚した女性との3人とで結局同棲(多分)するってのはid:sayuk:20030825#p2やid:sayuk:20030827#p3…

「よつばと!」あずまきよひこ(再読)/「季節の記憶」保坂和志

「よつばと!」1巻を再読したら、前読んでた時飛ばしていた(湿度が高くてページがくっついてたのか)部分があってびっくり。具体的には22-23、30-31、54-57P。それを考えると「よつばと!」の特徴は、1コマ1コマや1エピソードが他のコマやエピソードに…

「よつばと!」あずまきよひこ(ISBN:4840224668)

「あずまんが大王」が自分にとって面白かった点は、キャラクターの関係が連載の回を追って進展する所だと思う。多くの学生もの4コマではキャラクターもキャラ同士の関係も変化しない(ネタの進展はあっても)。それゆえにネタに詰まり新キャラが次々と増え…

津田雅美/おおいま奏都

id:sayuk:20030825の続き。 「わたしは行かない」(津田雅美、『天使の棲む部屋』所収)はid:sayuk:20030825でも概説したけど、本当は全ネームを写したくなるくらい。「一途であること」のみが恋愛の正当性だったそれまでの少女漫画に「瞬間」という概念を持…

「魔法陣グルグル」衛藤ヒロユキ(part2)

衛藤ヒロユキの絵って佐々木マキ(「ピクルス街異聞」あたりの)の影響がある気がする(と13巻129ページで思ったのだけど)。 グルグルの面白い所のひとつは、最初は魔法(グルグル)発動の方法が「魔法陣を描く」だったのが、「踊る」「歌う」「演じる(ミ…

「魔法陣グルグル」(衛藤ヒロユキ)最終回

ちょっと遅いけど読みました。といっても前数回読み逃しているので意味不明。それより完結記念インタビューの作者のテキトー振りがいい感じです。グルグルの話は少しずつここでしてゆこう。

「回転銀河」(1) 海野つなみ(ISBN:4063404455)

なんというかこの突き抜けなさが海野つなみなんだよなあと。「近親」に「同性」とより危険そうなネタの1・3話より、2話の「主役になることだけが恋愛じゃない」の方が面白かったり。もっとヤバイ話だった印象がある「たまごやき」が載ってない(というか…

「Theデザート」9月号

今更の話かと思ったけど意外に話題になってない? 93年頃に「10年後には少女フレンドはデザートって雑誌名になってて、その別冊では巻頭コミックが秋元奈美作画の『加藤鷹物語』なんだよ」って言ったら何人が信じてくれたのでしょう。 参考:デザート http:/…

「ハチミツとクローバー」羽海野チカ(ISBN:4088651391)

山手線に車内広告があってびっくり。次はドラマ化とか…? よく考えるとYOUNG YOUの中では段違いに若手な訳で(次が鴨居まさね?しかも引き抜きだし)、他の海千山千作家と同じレベルで扱ってると危うい気が。ハチクロはステップアップ作として次作をじっくり…

漫画

少女漫画かオタ漫画をよく読みます。