gender

レイト・ライオットガールとギターポップ

love kiss kaiさん(11/28)でriot grrrlの話題で捕捉されていました。僕が知っているのも同じサイトで言及されていたCatch That Beat!さんのこちらの記事くらいのことしかない(というかこれって、id:sayuk:20031107#p1で触れたファンジンに載ってたのと同…

男フェミニズム

id:nagata:20031119さん(したの方) id:natsu-k:20031116#cさん(コメント欄) The'00s must GO on(いずみのさん)の11/23分いろいろと考えることはあるんですが最近日記に書く気力が薄れつつあるので、また考えたら書くことにします。 男性でフェミニズム…

オンナノコになりたい?

id:sayuk:20031109やid:sayuk:20031112#p1の話の補足ですが、これは単純な「オトコノコだけどオンナノコになりたい!」みたいな話ではなくて。そういう段階はもう最初期で終わってしまって、オンナノコ趣味(思考)だからオンナノコだとかオンナノコはみんな…

オトコノコはオトコノコ

id:sayuk:20031109#cのコメント欄に書いたように、ぼくが結局いちばん怖れていたのは「オトコノコはオトコノコ(オンナノコのことなんて分かってない)」とされてしまうことで、でもそれはぼくだけでなくて、多くのオンナノコになりたい/オンナノコに出会い…

横川寿美子『初潮という切札』/交野佳奈

で、(また話はずれてゆきますが)初潮とは何なのかということを考え始めていて、たとえば横川寿美子『初潮という切札』(ISBN:479660085X) は児童文学での初潮の描かれ方を論じているのだけれど、ちょっと引用。 初潮であれ月経であれ、これらの作品に描かれ…

メトロセクシャル

http://www.isk.ne.jp/worldrep/newyork04.htm(id:Tigerlily:20031106#p4さんより) 「ストレートで、都会に住み(殆どが高収入)、フェミニンな特徴をライフスタイルに取り入れている男性達」=「メトロセクシャル」な人々に関する興味深い記事。 上とは微…

コスプレと恋愛/純愛

id:natsu-kさんのコスプレに関する文章が興味深いです。id:natsu-k:20031025#p2より引用。 「コスプレしたいけど、似合わない」ということを言われることがある。理由がいろいろあって、多くは「太ったから」とか「歳だから」、「ブスだから」。「男だから」…

「かわいい」?/ズボンズからesrevnocへ

「かわいい」って結局なんなの? って再考するようになったのは6年前、ちょうどズボンズの1st「SUPER FUNCY OF ズボンズ」(ASIN:B00005EU5O)が出た頃で、rockin'on JAPANのインタビュアーが何度も「ファンシーってタイトルと相反してますよね」みたいなこと…

「モダン・ダイナマイト」羽山理子

「プリンセス」00年7月号掲載。やはり入手困難なのでストーリーを詳細に述べつつゆくと、「恋なんてしょせん利己的遺伝子のなせるワザ」と信じて「本能に従って」主人公の少女はぶっつけ本番でクラスメイト高柳くんに告白する。うまく受け入れてもらって、…

「パラダイス・リサーチ」羽山理子

羽山理子という漫画家の名前を知っている人はほとんどいないと思うけど、2000年に「プリンセス」誌に掲載された短編『パラダイス・リサーチ』および『モダン・ダイナマイト』は非常に特異な作品で、個人的には少女漫画ラブストーリーの中では最も「遠く」に…

(おまけ)異性間の友情は〜

id:mitty:20031017#p2さんで、id:system:20031017#p3さん(かみさま)の話と関連してる、と指摘を戴いたので、いにしえより何兆件も繰り返された「異性間の友情は成立するか?」という問いに自分なりに答えてみようかと^^。 そもそも「異性間の友情」と言っ…

(続き)「性差抜き」/「同性のような」、恋愛と友情

id:kaolu4s:20031017#p13さんで取り上げられていたので引用します。 女性は恋愛市場から降りられないってだけの話じゃないのかしら。にもかかわらず、女性にはオンナノコ同士は、そこから降りた純粋な真実の関係を結んでいるという幻想があって、だから、「…

「オンナノコ関係」と2つのゲストルーム

id:Ririka:20031013さんより(引用の引用になってしまいますが)。 逆に会話が盛り上がってしまうと、 「女の子なのにこんなに話せるなんてなんて素敵なんだ」みたいなふうに思われて、いきなり恋に落ちられたりするので注意が必要です。 私自身にとっては面…

コスプレとサイボーグフェミニズム

id:natsu-k:20031014さんより。 最近の社会学とか精神医学とかでの分析よりよっぽど納得。 そうするとゴスロリもサイボーグフェミニズム的なのだけど、そう考えるとサイボーグフェミニズムってid:sayuk:20030919#p2で言う「自己を輪郭すること」にかなり近い…

トランスベスタイトへの連続性

id:sayuk:20030924#p2に関連してまた個人的な話で、今日久しぶりに(ここで言及されている)「ワンピース」を(言及されているように)着てみて、その着るという行為で初めて思い出したのだけれど、僕にとってこの服は「正常装」からトランスベスタイトへの…

「ポスト・ウーマン・リヴとスーダラ人生」水人蔦楽

id:sayuk:20030924#p2で触れた水人蔦楽の作品(同人誌)「ポスト・ウーマン・リヴとスーダラ人生」はタイトルもさることながら、内容もやはりはっきりと第3次フェミニズム的な意識に彩られた意欲作。ファンタジー仕立てなのだけれど、内容は女性の就職を模…

傷つけない性・傷つかない意志(1.5)(メモ?)

id:sayuk:20030929#p1の話ってよく考えると、ファウスト系作家(西尾佐藤滝本あたり)の作品に関係しそうと思ったり。西尾維新(戯言シリーズ)なら、哀川潤=傷つけるその場で次々治癒してゆく(「傷つける/傷つけない」の2項に対し「超越的」)、玖渚友…

傷つけない性・傷つかない意志/宮野ともちか「ゆびさきミルクティー」

(実は現在の連載の方をちゃんと読んでないので、以下は単行本ISBN:4592134575〜6話についてのみ考えたことになります) 「『傷つける性』としての男性」(言い換えるなら「強姦する身体」)という考え方は、更科修一郎氏(「coco」誌などでのレビュー)が…

「シスター・プリンセス」の気持ち悪さ

またまたまた個人的な話。何度か書いているように男子校出身の僕は、しかし今までに何度か女性中心の(というか、自分以外全員女性みたいな)グループに在したことがある。少ないにしろ例えば共学校のある種の文化系クラブや大学の文系学科みたいな場で同じ…

ソフト・トランスベスタイト/水人蔦楽「風と欅とかたつむり」

水人蔦楽の創作同人でのデビュー作とも言える『風と欅とかたつむり』(1994)*1は、当時トランスセクシュアルという概念すら一般的でなかった時代に、TSとトランスジェンダー、さらにはトランスベスタイトをきちんと分けて描くことで第3次フェミニズム的なセ…

オトコノコのフシギ

id:tskmry:20030914#p2さんより引用。 オトコノコってどーしてヲタクになってまで、一般人のオトコと同じ愚かさ滑稽さを捨てられないのかしら・・・と、さいきんのid:motidukisigeruさまとid:hazumaさまをめぐる一連の騒動を拝見してて思うきょうこの頃。ヲ…

「純粋!デート倶楽部」石田敦子(ISBN:4785921277、ISBN:478592229X)

例えばある割合のソープ嬢が「フェラはいいけどキスはダメ」ってなってるのは、売買春が恋愛と性愛の分離のように見せかけて実は性愛(身体的コミュニケーション)とセックスの分離でしかないことを表していて、だからやっぱり売春産業が恋愛至上主義を駆逐…

女子力

コスメを知るにはまず「女子力」を知るべし! 女子力を語る上で一つ名言をご紹介します。一番わかりやすい例えかもしれません。 コーヒーショップで言えば、ギャルはドトール、女子力はスターバックス、って言ってしまいそうな所を 『女子力はカフェ・ド・ク…

スタンス

リファに「結婚 恋愛 イデオロギー」というのがあったので逆検索してみました。 http://www.thought.ne.jp/html/text/socio/12amr01.html http://www.socion.net/papers/column/index.php http://www.h5.dion.ne.jp/~simpli/01-01-00-00ESSAY.htm http://wis…

「きっと、海を渡る」ヤマモトミワコ(ISBN:4088563247)

石田や東村と同じく「Cookie」誌で活動するヤマモトミワコの作品の面白い所は、1つは2種類のモノローグを使い分けていることとそのそれぞれの「間」で、もう1つは作品内でのHシーンの位置。南研一さんがここの11/2で同様の指摘をしているのだけれど、作…

「のまれちまうぜシュガウェーブ」東村アキコ(YOUNG YOU10月号)/石田拓実

第3次フェミニズムが女性のセクシュアルな欲望についての自己言及を「許可した」ことは、多くにとっては(ちょうど80年代後半に岡崎京子が描いた「資本主義との遭遇」と同様に)戸惑いで、それは(やはり同様に)解放というよりは搾取しうる無防備な状態と…

「雲の上のキスケさん」鴨居まさね/特異点化しない性愛表現

ファウストの話が続いたので元のジェンダー話に戻ります。 id:sayuk:20030904#p2の続きで「雲の上のキスケさん」の性愛表現を調べようと思ったけどちょっと多い。眉子(ヒロイン)が手を弄られる&視られるのが弱くて特に左手の薬指は「直結して」いて、喫茶…

「ファウスト」(4)/「強い力」と「弱い力」

id:cuteplus:20030907さんより引用。 これは極めて個人的な意見なんだけれど、アイデンティティの確立に失敗したまま現在に辿り着いてしまった男の子には、マッチョイズムへの欲望(サブカル的な自己表現)でポジティヴな空回りを続けるか、その欲望をネガテ…

「ファウスト」(3)/オトコノコとオンナノコと文学テーマ

「ファウスト」創刊記念インタビュー(bk1)(id:cuteplus:20030906#p2さんにあった)から引用。 ―90年代以降、男の子の社会的状況が弱くなってきたから、文学的には逆に隆盛しているのかもしれません。 事実かどうかは別にして、女の子のほうが軽やかに現実を…

「ドリルホール・イン・マイ・ブレイン」舞城王太郎/「もう1つの性器」

(なんかいつも以上にアレな文になってしまったので注意。すみません) 「ファウスト」掲載の1編目。何ていうか、デジャヴュ。以下id:sayuk:20030903#p2より引用。 暴力とセックスとドラッグでしか物語的特異点を得られなかった、ある意味もう1つあったは…