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「ファウスト」(4)/「強い力」と「弱い力」

id:cuteplus:20030907さんより引用。 これは極めて個人的な意見なんだけれど、アイデンティティの確立に失敗したまま現在に辿り着いてしまった男の子には、マッチョイズムへの欲望(サブカル的な自己表現)でポジティヴな空回りを続けるか、その欲望をネガテ…

「ファウスト」(3)/オトコノコとオンナノコと文学テーマ

「ファウスト」創刊記念インタビュー(bk1)(id:cuteplus:20030906#p2さんにあった)から引用。 ―90年代以降、男の子の社会的状況が弱くなってきたから、文学的には逆に隆盛しているのかもしれません。 事実かどうかは別にして、女の子のほうが軽やかに現実を…

「ファウスト」(2)/「ブックthe文藝」

舞城(id:sayuk:20030906#p2)に続き残り2つ、佐藤友哉と西尾維新も読了。え、もう1つ小説ある?どこに? 「赤色のモスコミュール」は父性の不確実性コンプレックスの解消に去勢するかしないかの2択しか想定できていないというか、そもそもそんなコンプレ…

「ドリルホール・イン・マイ・ブレイン」舞城王太郎/「もう1つの性器」

(なんかいつも以上にアレな文になってしまったので注意。すみません) 「ファウスト」掲載の1編目。何ていうか、デジャヴュ。以下id:sayuk:20030903#p2より引用。 暴力とセックスとドラッグでしか物語的特異点を得られなかった、ある意味もう1つあったは…

「ファウスト」vol.1

「ファウスト」で飛んでくる方が多い…。とりあえず小説以外は読みました。(好物を最後まで取っておくタイプ) 「ヤバ井でSHOW」がヤバイ 完全DTP完全DTPウルサイ。ていうか完全DTPってデフォじゃないの?と思う「米国音楽」元読者。 ユヤタン萌え 笠井潔が…

「ファウスト」情報

最後通牒さんより ここ。 「空の境界」講談社ノベルス化 笠井潔「ヴァンパイヤー戦争」武内崇が挿画 裏表紙がFate/stay nightの広告 明日買って嘘だったら消します。笠井潔がインタビュアーなのは、去年辺りに笠井氏がKanonやったって情報が出回ってたのでむ…

保坂和志/ブックthe文藝1

id:sayuk:20030902#p2の続きで発見したので引用してみます。「ブックthe文藝(1)」1993/3/20発行(ISBN:4309008321)掲載のエッセイ「『よく知っていない何か』」より。 「ぼくは読みはじめた小説をほとんど読み通したことがない。いわゆる「おもしろい読み物…

「カンバセイション・ピース」保坂和志

そんな感じで「カンバセイション・ピース」ISBN4103982047(なんか帯に「著者最高傑作」とかあったのは、自分が初めて保坂和志を知ったのは「ブックthe文藝」という河出の本にあったエッセイでものすごい偉そうなことを書いてて、どんなもんじゃーと思って当…

「よつばと!」あずまきよひこ(再読)/「季節の記憶」保坂和志

「よつばと!」1巻を再読したら、前読んでた時飛ばしていた(湿度が高くてページがくっついてたのか)部分があってびっくり。具体的には22-23、30-31、54-57P。それを考えると「よつばと!」の特徴は、1コマ1コマや1エピソードが他のコマやエピソードに…

「魔の山」トーマス・マン(読了)

id:sayuk:20030802にも触れてましたが、旅行中に上下巻読み終わりました。そりゃ1日14時間も電車に乗っていれば。前に読んだ記憶に比べめちゃめちゃ面白かったです。そりゃ前に読んだのが中1だったりすれば。 読んでない方のために登場人物(名セリフ込み…

「JIVE MY REVOLVER」(TOKYO No.1 SOUL SET)/「砂の本」ボルヘス

id:sayuk:20030830にある、「TOKYO No.1 SOUL SET『JIVE MY REVOLVER』の詞はボルヘス『砂の本』の文章をコラージュしている」という話題に関するデータ。 以下に本の方の引用を集英社文庫「砂の本」(篠田一士訳、1995/11/25)ISBN:4087602400。ただし、「J…

月下工房の100冊 '97

id:Singles_cafe:20030822さんやid:zabon:20030826さんにあったので、自分も見てみて数えることに。 「親指Pの修業時代」「夏のこどもたち」「バナールな現象」「硝子生命論」「おしまいの日」「レストレス・ドリーム」「夢遊王国のための音楽」「いちげん…

「マリア様がみてる」再読してみたり

マリみての最初の方読み返してるんですが(読んだのほぼ発売時なので)、月20冊コバルトX読んでた6年前と月10本エロゲーやってる(やってません)今とでは違うものが見える、っていうかみんなこんなの読んでて大丈夫なんですか?『葬儀の日』(松浦理英子…

「壊れるほど近くにある心臓」佐藤智加

デビュー作の「肉触」はタイトルほど肉肉しくなく、ちょうど理科室の人体標本のような植物的な肉感覚が良かった覚えがある(あとなんか蛙の話だった覚えがある。伊井直行かパペットマペットか?(違)みたいな)2作目は赤いピエロに食われる強迫感少女(バ…

「a piece of cake」吉田浩美(ISBN:4480873384)

いつの間にこんな本出てたんだろう? クラフト・エヴィング商會の吉田浩美さんの本。「小さな本をのんびり作る小さな出版社」がテーマで、どれも欲しくなる装丁と内容の12冊の本を紹介。「らくだこぶ書房〜」と違うのはちゃんと本の内容も全部掲載されている…

「ピアニッシシモ」梨屋アリエ(ISBN:4062118602)

ライトノベルやマリみてもいいけど最近の児童文学(ヤングアダルト)はどーなのよ、と思って目に付いた新人作家を読んでみました。最初はなんかドラマのナレーションみたいな文体で読みにくかったのだけど(児童文学には最近珍しい三人称だから?)慣れれば…

「真昼のプリニウス」池澤夏樹(ISBN:4122020360)

30代の萌え女性地質学者の話です(大嘘)。読んだのは中2くらいでしょうか。 オカルトとデジタルの差異、みたいな議論をすることは現実にはあまり出会わないと思ってたら前にまさにその機会があって、その時自分がした話が何かに似ていると思ってたら「イリ…

「陰摩羅鬼の瑕」京極夏彦(ISBN:4061822934)

「陰摩羅鬼の瑕」読みはじめる。 吸血鬼来た〜! メイド来た〜! 終了。そういう小説ではなかったです。榎木津=各種先輩(イリヤでもミカタでもお好きな方を)みたいな。

「魔の山」トーマス・マン(ISBN:4003243366)

10数年ぶりに「魔の山」を読み始めたり。筒井康隆が「中学生の時読んで全然分からなかった。やはり本には読むべき時期というものがある」みたいなことを言っていたようないなかったような(うろ覚え)気がしたので、同じく中学生の時に読んでいた自分も再読…

本・小説

90年前後の国内純文学か、国内ミステリ・ライトノベル・児童文学あたりを主に読んでます。